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Sweden blog “Arkos hus Sällskap”   アルコス スウェーデン ブログ

こだわりの家・北欧スウェーデン住宅アルコスのスタッフブログです。

神戸市立医療センター中央市民病院

昨日、建築士事務所協会の主催で、新・神戸市民病院の見学に行ってきました。
現市民病院は、同じ神戸ポートアイランド内にあるのですが、神戸空港の工事と共に進められた埋立地(二期工事)の場所に「神戸医療産業都市」構想の基、この7月より移転・開院されます。
ポートアイランドの公共交通機関であるポートライナー(無人運転電車)に乗り、「医療センター」駅を下りると、周辺には「先端医療センター」や「臨床研究情報センター」など医療に係る施設が集中しています。

しかし残念なことに、景観や都市計画を考慮しているとは言いがたいもので、神戸らしさも何一つ感じられず、寂しく思いました。

院内は開院に向け、移転の準備が慌しく進められていましたが、神戸市民病院機構のスタッフの方々が、くまなく丁寧に案内してくださいました。
現市民病院がポートアイランドの地に建てられて(2度目の移転)から30年。
医療機器や通信機能の発達に伴い、移転計画が生まれたそうです。
移転にあたり、「高度先端医療の早期提供」を掲げる院内の設備は、とにかくさまざまな先端医療機器が装備され、かつ来院者の管理をコンピュータが一括して行う最新ネットワークシステムが導入されていました。

救急救命室や病棟の動線も、医師や看護士が何度も討論を重ねた上で決定されたそうです。
また通常、病院の床の仕上げは、抗菌性などの面からビニールシートが多く使われていますが、ソフト面も考慮し、できる限りの場所でタイルカーペットを使用することにこだわられたそうです。
この最先端医療の恩恵に与れることを、神戸市民は感謝せねばならないと思います。

ただ、一言いわせてもらえるならば、来院者のソフト面に対する考慮には大きく欠けているように思いました。
もちろん感じ方は人によってさまざまですが、病院に入ったとたんに心がほっとするような温かさは感じられませんでした。
救急医療、急性期医療の役割を担う施設ということもあり、ハード面の充実は本当に素晴らしいものでしたが、コスト面の問題もあるにせよ、「神戸医療産業都市」「デザイン都市・神戸」を謳うならば、更に一歩進んだ医療施設のあり方を、発信してほしかったと思います。

さまざまな人の意見を聞き、取り入れることは大切です。更に、数ある情報をより多く吟味し、取り入れることも大切です。
しかし、最終的に感じるのは人の心だと思います。
ハード面を並べるだけでは技術者に過ぎません。
ソフト面を並べるだけでもデザイナーに過ぎません。
歴史に名を連ねる建築家たちはその両方を兼ね備え、あらゆる技術的な問題も芸術の域に昇華させることができたからこそ、心に響く素晴らしい建築を生み出せたのだと思います。

住宅も同じく、「何のための建築」「誰のため建築」という心を忘れては、ただの最新設備が並ぶ箱に過ぎないと思います。
スウェーデンの建築から学べることは、まだまだたくさんあるなと感じました。


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(staff:エフ)



コメント

kokoro 心 こころ

とても大事なことですね。
心が無ければ ありがとう の言葉さえもただの音にすぎなくなりますものね。
心のある血の通った建築・・・
エフさんがいつも忘れずモットーにしておられること、日本にもこんな建築家がいるんだから
まだまだ捨てたもんじゃない! とかんじています。
これからも癒す建築を(*^^*)頑張って創ってください

>ふりっかさん

いつも優しい言葉、素敵な言葉をありがとうございます。
ふりっかさんの心、いつもスタッフのみんなにも届いています。v-352

最近では、多くの住宅会社が100年住宅を謳っています。
アルコスも創立当初から謳ってきましたが、これは住宅の寿命が100年持ちますと言うことだけでなく、ヴォーリズの住宅に住まわれるオーナー様がそうであるように、次の世代、そしてまた次の世代へと住み継がれていってほしいと思っていただけることが、何よりも大切だと思います。
そういう住宅づくりを、小比賀は続けてきました。
私もその意思を忘れず、これからも取り組んでいきたいと思っています。

ますます

がんばってください!

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